日本人にとって、そして日本を旅する外国人にとっても永遠の憧れであり、安らぎである京都。その京都に対するイメージは皆さん似ているようで、人によってそれぞれ微妙に異なるのではないでしょうか。金閣寺や二条城の襖絵のように豪華で立派なものも京都なら、晩秋の野原に揺れるススキや名残のコスモスの醸しだす風情もまた京都に似つかわしいもののような気がします。ここでは京都の中でもそんなひなびた情景が似合う大原の宿坊をご紹介することにしましょう。
浄蓮華院という名前のその宿坊は、有名な大原三千院の近くにあります。湯葉などを使った精進料理がおいしいと評判で、食事はお部屋でいただくことができるのも嬉しいですね。勤行などへの参加は任意でアルコールもオーケーのことですから、それほど堅苦しく考えることなしに泊まれそうです。宿坊として泊まることのできるお部屋は3つで、季節によっては早くから予約で埋まってしまうようです。
お部屋にテレビはなく携帯電話も圏外とのことですから、真の静謐を味わうにはもってこいの環境といえるでしょう。日常の夾雑物を排し、過ぎ行く時をかみしめるように一人で、あるいはお連れの方とともにぜひ味わってみてください。大規模な宿坊に泊まるのとは違った京都の旅を体験できることでしょう。
こちらの宿坊に泊まるときに気をつけなければいけない点は、アメニティーのたぐいは用意されていないということです。ドライヤーなどはもちろんのこと、タオルや歯ブラシ、せっけんなどもすべて自分で持っていかなくてはなりません。京都までの道のりを自家用車ではなく公共交通機関を利用される方にとっては、少し荷物になってしまうかもしれませんね。けれども、お料理のすばらしさと温かいおもてなしに、それも苦にならないのではないでしょうか。
また、3つのお部屋は壁や扉ではなく襖で仕切られていますので、お隣のお部屋の話し声が聞こえてしまうかもしれません。お互いに早寝早起きを心がけて、どなたもゆっくり過ごせるといいですね。
こちらの宿坊からは三千院だけではなく、寂光院や宝泉院、それに音無の滝といった京都・大原の名所の数々にも歩いていくことができます。浄蓮華院から三千院へ行くのと反対方向へ進めば、来迎院の前を通り、音無の滝へと行き当たります。また三千院から宝泉院へ行く途中には実光院、勝林院もありますので、のんびり散策を楽しむにもいいですね。
四季折々のうつろいに目をなごませながら、小さな宿坊に泊まる京都・大原への旅をぜひお楽しみください。
浄蓮華院の詳細はこちら
http://shukubo.yadobito.com/jorenkain-shukubo/
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